託児所のある介護施設は、介護士たちにとって働きやすいだけではなく、高齢者にもメリットが多いです。子供がいることによって満足感や喜びを感じられるため、老化防止が期待できます。子供たちにとっても高齢者とのふれあいによって、成長が期待できるからです。しかし、託児所完備の介護施設にも、問題はあります。高齢者や要介護者のすべてが健常者と同様の行動を不可能としているため、子供との接触に細心の注意が必要です。
子供と触れ合うことによって老化防止に役立つことは事実ですが、腰の弱い人が乳児を抱き上げた時に腰を痛めるといったこともあります。また、腕力のない高齢者が乳児を抱き上げようとして骨折することや、ある程度の年齢の子供を抱き上げようとして抱き上げられず、子供と一緒に高齢者が倒れ、双方けがをするリスクも少なくありません。乳児と高齢者が触れ合う時には、双方に細心の注意を払うため、介護士と保育士双方と一緒に触れ合うようにしたほうがいいでしょう。また、子供・高齢者双方ともに抵抗力が低く、感染症にかかりやすいため、インフルエンザをはじめとした感染症対策にも十分な対策が必要です。介護士や保育士双方の密接なミーティングにより、感染症の疑いのある高齢者・子供を特定し、他の入居者や子供たちに感染が広がらないようにしなければなりません。密接なミーティングがが増える結果、残業が増える可能性が高くなります。残業にならないよう朝のミーティングですべて話し合う、昼食ミーティングをするといった対策も必要です。